【洋楽】深いHIPHOPがエモい
K-POPに倦怠期になったからといってJ-POPを聴く気にもなれない天邪鬼なわたしは半年くらい前から洋楽を漁り始めた。結果、面白いダークな洋楽とかを発見できたのは大きな収穫だったと思う。特にHIPHOPとかは日本のだと露骨過ぎたりして嫌なんだけど、英語くらいだと丁度いい。それにしても、KドルたちはNicki Minaj贔屓にし過ぎでは?とちょっと笑っちゃったりもする。あれ流行りなんだろうね、やっぱ。あとレコード会社とかの関係?かなと思ったり。
話は戻って、古いのから最近のまで結構深めな曲を何個か紹介したい。HIPHOPといえば黒人というイメージも強いけど、白人も意外と進出してきてるのが面白い。
Dave
「Six Paths」
イギリスのラッパー。98年生まれ。この若さで出せる重みじゃない情緒的なビートに乗せて歌う聞き取りやすい英語の発音が良い。ちなみにこの歌はナルトの六道から着想を得たもの。歌詞にもろにマダラとか出てくるのが面白い。
「Black」
黒人であるがゆえの壮絶さを歌った曲。
Eminem
「Cleanin’ Out My Closet」
比較的息が長い白人ラッパー。母親との屈折した関係性を歌っている一曲。すごい好きなんだよな、エミネム。この重厚さ、普通に生きてたら出せないよな。
「White America」
ストレス発散に良い。おすすめ。白人至上主義のアメリカを白人である本人が揶揄した曲。なんたって政治家の格好して出てくる演出が面白い。
この曲で言及されてることに関連して補足なんだけど、ビルボードにコラム書いてるジェフっていうK-POP通の人が、好きな韓国のアーティストとしてATEEZの話してもカットされて記事にしてくれない的なこと言ってたけど、アメリカって実際はそういう国なのよな。まあ、純粋に彼らが大手じゃないからアメリカ側にメリットがないという話かもしれんけど。
帰国子女の話聞いても黒人だけじゃなくて黄色人種にももちろん差別はあるようだし、韓国系アメリカ人ってアメリカに結構いるみたいで、あっちで嫌われがちといったことをアイス・キューブが曲にしたのも「ヒップホップ・ジェネレーション」という本から読み取れる。あれだ、YGの敏腕である作曲家のTEDDY(彼は韓国系アメリカ人)も差別に苦しめられてニューヨークで音楽活動してたところをヤンサに勧められて韓国に渡って今に至るみたいな経緯あるよね、確か。んで、彼が作る音楽もゴリゴリにHIPHOPテイスト。やっぱりHIPHOPという音楽ジャンル自体が差別を体言化する代表詞なんだよなあと頷かざるを得ない。
とにかくエミネムは他にもおすすめしたい曲が山ほどある。彼の自伝映画「8Mile」の劇中歌を集めたアルバムもすごく味わい深い。
Kanye West feat.Kid Cudi
「Welcome to heartbreak」
ふり返ってみると、自分を見失ってた... どこで見失い始めた?好き過ぎて一時期ずっとリピしてた曲。飽きが来ない名作。このステージはなんだか怖い雰囲気が漂っているけど、曲はめちゃくちゃ良いのでぜひ聴いてほしい。コンサートならではの演出である後半のバックミュージックの盛り上がりが最高。
グラミー賞の最優秀ラップ楽曲賞を何回も獲ってたり、トランプ大統領にホワイトハウスで面会したりとか色々とネタが多くある割には知名度がない気がする。カニエといったらテイラーのスピーチに乱入したのが個人的にハイライト。妨害したあげくビヨンセを持ち上げる発言をする展開にそりゃテイラーも絶句するわな。ビヨンセは普通に嬉しそうだし。みんな正直に生き過ぎだろう。笑ってしまう。
2Pac ft.Talent
「I Ain’t Mad At Cha」
結構前の話だけど、25歳という若さで亡くなってしまった2Pac。彼の曲はちょっとソウル要素も入ってるのが多くて聴きやすい。話変わるけど、SNLってこの頃からやってたんだな。スゴイ。
JAY-Z
「The Story Of O.J.」
ブラックユーモアとは、まさにこのこと。題材にしてる内容は決して笑えるようなことじゃないのに、可愛いイラストで表現しちゃうのがなんともね、、まあこれはこれで可愛い。
NF
「The search」
It's worth it though
Cold world out there, kids, grab your coats
価値はあるだろうよ、
冷たい世界だ コートを忘れるな
Been a minute, I know, now I'm back to roam
Lookin' for the antidote to crack the code
ちょっと待て わかったよ 先に進もう
この状況を壊してくれる何かを探してる
Pretty vivid; I admit it, I'm in classic mode
Don't need pity given to me but I can't condone
明るい色だな クラシックな気分なんだ
俺を哀れむのはやめてくれ
I'm lookin' for the map to hope, you seen it?
(You seen it?)
希望の地図を探してるんだけど
見かけてないか?
悲惨な幼少期を背負っており、激昂するようにラップする白人というところがエミネムを彷彿とさせる。実際アメリカではエミネムの後継者とか言われてるとかなんとか。NFはインタビューで”物事をひとつの視点から見てはいけない”って言ったらしいけど、それすごく共感。広い視点から物事見るって大事なことだよな。
なぜHIPHOPを聴くようになったのか。それは曲において描かれる葛藤が好きだからだと思う。たいてい歌詞で彼らが表現したいものは”幸せ”とか”青春”といったものからかけ離れている。でも、そこが良い。楽しい気分の時に曲を聞こうなんて思わない。妙に虚しくて浮かばれない気分の時こそ、わたしは音楽を聴く。重くなりがちな気分に寄り添ってくれる曲の方が優しく感じる。だから、音楽が楽観的である必要なんか全然ない。あと純粋に反骨精神を堂々と持てることが羨ましいよ。
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